整骨院・接骨院の24時間ネット予約|患者さんの画面に出る空き枠は、院の設定の写しです

患者さんのスマホの画面と院のパソコンの画面を左右に並べ、同じ1件の予約が両側でどう見えているかを表した図

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ご自身の院の予約ページを、患者さんとして開いてみたことはありますか。整骨院・接骨院でネット予約を入れている院はもう珍しくありませんが、院長ご自身が患者側の画面を最後まで通した、という話はあまり聞きません。

この記事は、その画面の話です。24時間受け付けると決めた瞬間に、患者さんの画面と院の画面で別々のことが起き始めます。両方を並べて見ないと、どちらか片方だけがズレていても気づけません。


夜11時に届いたのは、予約でしょうか、申込でしょうか

夜11時。患者さんがスマホで日付を選び、時間を選び、送信ボタンを押します。ここまでは、どのシステムでも同じです。分かれるのは、その次です。

送信された時点で、予約表に確定として入るシステムがあります。いったん「申込」として院に届き、院が中身を見て確定させるシステムもあります。SyncotBaseは後者です。 患者さんの申込はまず「承認待ち」として届き、院が承認して初めて確定になります。これはSyncotBaseの設計判断で、オフにはできません。

SyncotBaseのダッシュボードのサンプル画面。承認待ちが1件あり、承認とお断りのボタンが並んでいる
※ 画面はイメージ(サンプル)です。実際の患者さんのデータは表示していません。

どちらが正しいという話ではありません。問題は、自院のシステムがどちらなのかを院長がご存じかどうかです。ここを確かめないまま「24時間いつでもご予約いただけます」と案内していると、案内文と実態がズレます。

ズレたときに困るのは患者さんです。承認を経る仕組みなら、送信した瞬間に予約が取れたと受け取った患者さんに対して、翌日「その時間はお受けできません」と連絡することになります。患者さんの側には、一度取れた予約が取り消されたように見えます。受け付けているのは申込です、と予約ページに一行書いてあるかどうかで、この行き違いはかなり減ります。

逆に、送信された時点で確定する仕組みなら、院が中身を見る前に枠が埋まります。急な休診や、その日だけの予定変更を挟む余地がありません。気づいたときには確定しているので、あとから電話でずらしていただくことになります。

電話で受けていたときは、この区別が要りませんでした。電話に出た時点で院が枠を見て、その場で「では木曜の10時で」と決めていたからです。受け付けと確定が同時に起きていたわけです。ネット予約は、この2つを時間的に切り離します。切り離されたぶんだけ、患者さんが眠っている間も申込を受け取れるようになります。

紙の台帳から画面に移すときに何が変わるかは、整骨院の予約管理を効率化するにまとめています。この記事は、その先にある「受け付ける時間帯を誰が決めているか」の話です。


患者さんの画面に出ている空き枠は、院の設定の写しです

では、その患者さんは何を見て時間を選んだのでしょうか。

予約ページに並んでいる空き枠は、患者さんのために自動で用意されたものではありません。院が入れた設定を、そのまま写して表示したものです。写す元がなければ、何も出ません。

写す元になっているのは、たとえばこういうものです。曜日ごとの営業時間。昼休み。定休日。臨時休業の設定。そして「何ヶ月先まで受け付けるか」。ここに書いたとおりの枠が、患者さんの画面に出ます。裏返すと、ここに書いていないことは、患者さんには伝わりません。

たとえば、こうなります。

  • 昼休みを入れていなければ、12時台にも枠が出ます
  • 臨時休業の設定を入れていなければ、休みにする時間にも枠が出ます
  • 今日の、もう過ぎてしまった時間は選べません(ここは設定ではなく最初からそうなっています)
患者側の予約フォームのサンプル画面。9時から17時30分までの枠が並び、12時台だけが昼休みのため出ていない
※ 画面はイメージ(サンプル)です。実際の患者さんのデータは表示していません。昼休みを設定してある院の例で、12時台だけ枠が出ていません。

「休みの日に予約が入ってしまった」という事故は、たいていここで起きています。患者さんが無理を言ったのではなく、院の休みが写されていなかっただけです。

やっかいなのは、写し忘れが入ってしまったあとにしか表に出ないことです。設定画面を開いても、書いていない項目は空欄に見えるだけで、警告は出ません。休診にしたはずの日に1件入って、はじめて気づきます。そして気づいたときには、患者さんに電話をかけて日をずらしていただく側に回っています。

この記事を書いているのは、合同会社Rhythmwalkerです。整骨院向けの予約管理システム「SyncotBase」を作っています。都内で長年営業する整骨院と共同開発し、いまも導入院の本番環境を保守しています。予約ページに何が出て、何が出ないかは、この設定の写し方を毎日直している側から見た話です。


写しがズレると、枠は出ているのに申し込めません

ここからが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。

写す元と、写した先。この2つは別々の場所にあります。空き枠を画面に出す処理と、送信された申込を受け取る処理は、同じシステムの中でも別々に書かれています。両方が同じ基準で動いていないと、おかしなことが起きます。

私たち自身、かつてこれを起こしました。片方だけを直して、もう片方が古い基準のまま残っていたのです。結果として、患者さんの画面には空き枠として出ているのに、その時間で送信すると「営業時間外です」と弾かれる状態になりました。閉店19時の院で、施術のあとに片づけの時間を設定していると、18時30分の枠がちょうどそれに当たりました。現在は修正済みで、患者さんの画面・院の管理画面・カレンダー上での移動の3つとも、同じ基準で判定しています。

なぜ2つに分かれているのか、と思われるかもしれません。空き枠を出すのは「これから選べる時間を一覧にする」処理で、申込を受け取るのは「送られてきた1件が受けられるか確かめる」処理です。やっていることが違うので、別々に書かれています。そして片方だけを直せてしまうため、ズレます。

どちらで判定するかは、設計の判断でもあります。私たちは施術が終わる時刻で営業時間の境界を見ることにしました。片づけの時間は、閉店後にはみ出しても構わない、という考え方です。次の患者さんが入らない時間なので、片づけまで営業時間内に収める必要はありません。この判断ひとつで、閉店間際の枠が出るか出ないかが変わります。

読者の院で確かめるなら、見るのは1点だけです。予約ページに出ている枠で、実際に最後まで送信してみてください。 出ているのに通らない枠があれば、写す元と写した先がズレています。

なお、これとは逆に「そもそも枠が出ていない」ことも起こります。こちらのほうが深刻で、患者さんは埋まっていると受け取って静かに離れるだけなので、院には問い合わせすら届きません。原因も別のところにあります。詳しくは予約の取りこぼしを減らす方法に書きました。1件の予約が何分ぶんを押さえるかについては、整骨院のダブルブッキングを防ぐのほうが詳しいです。

自院の営業の形が予約ページに出せるか確認する(SyncotBase公式サイト)


「何ヶ月先まで受けるか」を決めているのは、患者さんではありません

24時間受け付けるというのは、「いつでも」ではありません。どこまでを受けるかを、院が決めるということです。

分かりやすいのが、予約を受け付ける先の期間です。SyncotBaseでは1ヶ月先から6ヶ月先までの範囲で設定できます。6ヶ月に設定すれば、患者さんは半年先の日付を選べます。ただしその半年ぶんの枠は、いま入っている設定のまま開くことになります。半年のあいだに営業時間を変えたり、土曜の出勤を減らしたりすれば、その前に入った予約と食い違います。

短くすれば安全かというと、そうでもありません。1ヶ月に設定してある院で「3ヶ月後の定期メンテナンスを取りたい」と言われると、その場では取れません。電話でお受けして、院の側から入力することになります。

もうひとつ、見落とされやすいのが「毎週ではない営業日」です。第2・第4土曜だけ営業している院は珍しくありませんが、これを「土曜は営業」とだけ設定すると、休みの土曜にも枠が出ます。SyncotBaseでは曜日ごとに第1週から第5週までを指定できるので、そのまま写せます。

3つ目に、患者さんの画面へそのまま出るものがあります。時間の刻みです。15分・20分・30分・60分から選べて、選んだとおりに並びます。60分なら10時・11時・12時と並び、30分なら10時・10時30分・11時と並びます。

細かくすれば親切かというと、そうとも限りません。刻みを細かくするほど選択肢は増え、増えたぶんだけ患者さんは迷います。粗くすれば選ぶのは早くなりますが、実際には受けられる時間が画面に出てこないことがあります。ここは施術の長さとの兼ね合いになるので、決めかねる場合は、いま電話でお受けしている時間の言い方に合わせるのがいちばん近道です。「10時、10時半」と言っているなら30分、「10時、11時」なら60分です。

どれも、正解が決まっている設定ではありません。院の受け方をそのまま書き写せるかどうかが問題で、書き写せない項目があるなら、そこが電話で受け続ける部分になります。全部をネットに移す必要はありません。


2回目以降の方は、別の入口から入ってきます

ここまでは初めての患者さんの話でした。実際の予約ページには、もうひとつ入口があります。

2回目以降の方は、ご自身の情報を入力し直さずに予約できます。ログインに使うのは、生年月日8桁と4桁の暗証番号です。この2つでご自身のページに入り、そこから予約に進みます。今後の予約と過去の予約も、そこで確認できます。

ここで院の側にひとつ仕事が増えます。このIDと暗証番号は、院から患者さんにお伝えする必要があります。 管理画面に「マイページ ログイン情報」として出ているので、初回の来院時にお渡しするのが確実です。URLだけをお送りしても、ログインできません。

初回はゲストのまま、2回目からはログインして。この2つの入口があることを知らないと、「2回目の患者さんにも毎回同じ入力をさせている」ことに気づかないまま運用が続きます。

なお、患者さんご自身の操作で予約を取り消していただくことはできません。日時の変更とお取り消しは、お電話でお受けする形になります。


一度、患者として最後まで通してみてください

設定を眺めているだけでは、写しがズレているかどうかは分かりません。5分で終わるので、患者さんと同じ手順で通してみてください。院のパソコンではなく、ご自身のスマホで開くのがおすすめです。画面の幅が変わると、枠の並び方も変わります。

見るのは、この順番です。

  1. 今日:もう過ぎた時間が消えていること
  2. 来週:定休日に枠が出ていないこと、昼休みの時間に枠が出ていないこと
  3. いちばん先の日:どこで打ち止めになるか(=受付期間の設定どおりか)
  4. 臨時休業を設定してあるところ:枠が出ていないこと
  5. 最後まで送信:出ている枠が、通ること
患者側の予約フォームの日付選択のサンプル画面。定休日と過ぎた日付が薄い文字になっていて選べない
※ 画面はイメージ(サンプル)です。この院は日曜が定休のため、日曜と、過ぎた日付が選べなくなっています。

5番まで通すのが大事です。1番から4番までは「出ている枠」を見ているだけで、その枠が本当に通るかは分かりません。

テストで入れた予約は、管理画面から消せます。このときに使うのは「キャンセル」ではなく「削除」です。削除は誤って登録したものを取り消すための操作で、履歴も残らず、患者さんへの通知も飛びません。患者さん都合のお取り消しは「キャンセル」のほうを使います。この2つを混ぜると、あとで見るキャンセルの数字が狂います。


SyncotBaseの場合

  • 予約ページは院ごとのURLで、ログインなしで開けます。手順を分けたステップ形式です
  • 患者さんの申込は「承認待ち」として届き、院が承認して確定させたときにお知らせが出ます(この承認フローはオフにできない設計です)。前日の朝には、翌日ぶんのリマインドをまとめてお送りします
  • 空き枠に出さないもの=昼休み、定休日、臨時休業の設定、対象外の週、受付期間より先の日、そして今日の過ぎた時間
  • 予約を受け付ける期間は1ヶ月から6ヶ月まで、枠の刻みは15分・20分・30分・60分から選べます
  • 曜日ごとに第1週から第5週までを指定できるので、第2・第4土曜だけの営業も写せます
  • 2回目以降の方は、生年月日8桁と4桁の暗証番号でご自身のページに入れます

システム全体をどう選ぶかは、予約管理システムの選び方ガイドにまとめています。


よくあるご質問

Q. ネット予約は、何ヶ月先まで受け付けられますか。

A. SyncotBaseでは1ヶ月先から6ヶ月先までの範囲で設定できます。長くすると先の日付まで埋まりますが、その枠は今の営業時間の設定で開くことになります。営業の形を変える予定があるなら、短めから始めて広げるほうが安全です。

Q. 第2・第4土曜だけ営業しています。ネット予約でも表現できますか。

A. できます。曜日ごとに第1週から第5週までを指定する設定があり、指定しなかった週は枠が出ません。時間帯はその曜日で共通です。「土曜は営業」とだけ設定すると休みの土曜にも枠が出るので、ここは一度ご確認ください。

Q. 当日の予約もネットから受けられますか。

A. 受けられます。今日の枠のうち、もう過ぎてしまった時間だけが選べなくなります。何時間前で締め切るといった設定は用意していないので、直前の申込を避けたい場合は、営業時間の終わりを実際より早めに設定するなどの運用で調整していただく形になります。

Q. 2回目以降の患者さんも、毎回同じ入力が必要ですか。

A. 必要ありません。生年月日8桁と4桁の暗証番号でログインしていただくと、入力し直さずに予約に進めます。このIDと暗証番号は院からお伝えするものなので、初回の来院時にお渡しください。URLだけをお送りしてもログインはできません。


まとめ

ネット予約を24時間にするというのは、患者さんに24時間の窓口を開くことであって、院が24時間動くことではありません。届くのは申込で、確定させるのは院です。

そして患者さんの画面に出ている枠は、院が入れた設定の写しです。休みも、昼休みも、どこまで先を受けるかも、書いた分だけが写ります。書いていないことは、患者さんには見えません。

写しがズレているかどうかは、設定画面ではなく、患者さんと同じ画面で確かめられます。今日・来週・いちばん先の日を開いて、最後まで送信してみてください。5分で終わります。

ネット予約の受け方について相談する(SyncotBase公式サイト)